アウディ S5 (B8) 4200cc ECU チューニング
黒い Audi S5
ジェントルカーですね。
でも、そこは S5
4.2L V8 (NA)
354馬力
440Nm(44.9kgm)
スペックはジェントルではない気もします。
さて、購入したばかりのオーナーさま。
とてもお気に入り。
買ったら、自分色に染めたくなる習性をお持ち。
問「マフラー、インテークナンボですか?」
問「速くなりますか?」
–「めっちゃ良い音しますけど」
逆問「何したいんですか?」
— 「ダイナミックモードにしたら速いけどコンフォート、激遅い。」
「でも、ダイナミックモード、ハンドル重いしサス硬い。」
「そんなに高速ばっかり走らんし、サーキットは行かない。」
はい、わかりました。
何もかもノーマルでコンピューターだけやりましょう。
まったく、信用してくれませんでした。
とりあえず、ノーマルデーター抜かせていただきます。
最近の車はデーター量が多いですね。
電子制御の極み。約40分で読み込み終了。
複雑なデータの為、数日お時間をいただきました。
で、試験データをインストール。
私はベースデータと呼んでますが、エンジンがちゃんと始動するか、
チェックランプがつかないか等をチェックするためのデータです。
で、問題が無ければそこから詰めていきます。
2日後、オーナーさんも時間が空いたので完成したファイルをインストール。
また、40分お待ちください。
はい、できました。
初期学習させるので10分ほどアイドリング。
では、どうぞ。乗ってきてください。
しばらくオーナーさん、帰って来ませんでした。
人生と言う名の道に迷っているのかと思い出した頃、エンジンをアツアツにして帰ってきました。
回しまくってきましたね…
ありのままのオーナーズボイス
「コンフォートがダイナミックになった!」
「ダイナミックはもう、意味が分からん!!」
「夜、また走ってきます!!!」
夜、電話がかかってきました。
「あの… いいですか?」
ちょっと心配になりました。
「2区間だけ走ってみるつもりで高速乗ったら、面白すぎて県またぐ勢いで行ってしまいました…」
しらんがな(笑)
マフラー入れたり、インテーク変えたりはもちろん、効果ありますよ。
でも、また違う方向性もあるんです。
私は社外のマフラーが奏でる音が大好きです。
排気音から感じる高揚感って言うんでしょうか。
エアーインテークも交換したら、いっぱい空気が入ります。
人間も車も空気が無いと動けません。
でも、速くなるのかと言うと、純正のECUで補正の範囲ですよね。
特に最近のヨーロッパ車はユーロ6等の排ガス規制で本来のエンジンが発揮できる力を意図的に抑えています。
100%の力を出してしまうと、試験に受からないんですね。
だから、誤解を恐れずに言うと電子制御でアクセルを踏んでも走らなくしてるんです。
だから、それを本来のあるべき姿に戻してあげるだけでも全然、変わるんです。
もちろん、スロコン・サブコン・ターボ車ならブーストアップモジュールなども効果的ですね。
でも私がなぜリマップ (書換え) するのかといいますと、
アクセルを踏んだ時にギクシャクさせたくないんです。
階段とスロープの違いみたいなイメージでしょうか。
段々になってるよりもスゥーってなっている方がアクセルを踏みなおしたときとかにスムーズですよね。
たまには、マジメにブログを書いてみました。